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屋根塗装が剥がれる本当の理由とは?原因と対策を徹底解説!

屋根の塗装は、住宅の美観を保つだけでなく、雨風や紫外線/温度変化から屋根材を保護する重要な役割があります。しかし、「せっかく塗装したのに、すぐに剥がれてしまった」「塗ってから数年でボロボロ」――そんなご相談をいただくことも少なくありません。
本稿では、屋根塗装が剥がれてしまう主な原因を整理し、それぞれの原因に応じた留意点や対策、そして「どうすれば塗装を長持ちさせられるか」を解説します。塗装を検討中、または施工後のメンテナンスをご検討中の方へ、ぜひ読んでいただきたい内容です。
目次
なぜ「剥がれ」が起きるのか — 主な原因
経年劣化
もっとも多い原因が「経年劣化」です。屋根は常に紫外線・雨・風・温度変化など過酷な環境にさらされており、それが長年続くことで塗膜は劣化していきます。
劣化が進むと、塗膜の密着力が弱まり、「浮き」「ひび割れ」「粉化(触ると白い粉がつくチョーキング状態)」といった前兆が現れ、最終的に塗装が剥がれてしまいます。
特に、塗装後10年近く経過している、または前回の塗装からかなりの年月が経っている屋根では、この経年劣化による剥がれが起きやすくなります。
施工不良(下地処理の不備/塗装工程のミスなど)
塗装後、比較的短期間(1〜2年ほど)で剥がれが発生する場合、施工不良の可能性が高いです。
施工不良の典型的な問題には、次のようなものがあります。
●下地処理(ケレン・高圧洗浄など)不足
古い塗膜やホコリ、藻、コケなどの汚れが残った状態で塗装を行うと、新しい塗料が屋根材に密着せず、剥がれやすくなります。高圧洗浄が不十分であったり、手作業によるケレン処理が甘い場合などは、特に密着不良が起こりやすく、施工直後から不具合が現れることもあります。
●塗料選定のミス
屋根材に対して適さない種類の塗料を使用した場合、塗料が本来の性能を発揮できず、耐久性が大幅に落ちることがあります。特に金属屋根とスレート屋根では使用する塗料が異なるため、知識不足の業者による選定ミスが原因となるケースがあります。
●塗装の工程・塗り重ねの不備
塗装には、下塗り・中塗り・上塗りの3工程が基本です。これらの工程を省略したり、必要な乾燥時間を守らなかったりすると、塗膜がしっかりと硬化せず、層間剥離が起きやすくなります。また、塗布量が不足すると塗膜が十分な厚みを持たず、保護性能が低下する原因にもなります。
こうした施工の問題は、仕上がりや見た目には分かりにくいことも多く、後になって剥がれで気づくケースが多いため、施工の品質管理が非常に重要です。
屋根材(下地そのもの)の問題/塗装に向かない屋根材
屋根材の種類や状態によっては、そもそも塗装が向かない、あるいは塗膜の定着が難しいものがあります。
たとえば、古い屋根材や、塗装を前提としない粘土瓦など。こうした屋根材に無理に塗装を行ってしまうと、塗膜がすぐに剥がれてしまったり、そもそも密着しづらく長持ちしなかったりします。
また、屋根材自体が劣化していたり、ひび割れ・割れなどの損傷がある場合は、塗装での補修では根本的な解決にならず、カバー工法や葺き替えが必要になることもあります。
気象条件・環境、自然ストレス(紫外線・温度変化・湿気など)
屋根は住まいの中でもっとも過酷な環境にさらされる部分です。強い紫外線、雨風、湿気、昼夜や季節による温度差など、様々なストレスが塗膜に影響を与えます。
特に、塗膜が紫外線によって劣化し、樹脂が弾力を失うことで割れやひび、剥がれにつながるケースが多く、また昼夜での熱膨張・収縮の繰り返しで塗膜に負荷がかかることも指摘されています。
さらに、冬季の凍害や、梅雨時・湿気の高い地域では湿気や結露の影響も無視できず、塗膜の寿命を縮める要因となります。
剥がれの見分け方と早期発見のポイント
●表面を触ると白い粉がつく(チョーキング現象)
塗膜の劣化が進んでいるサインであり、塗料中の顔料が分離し、粉状になって表面に現れた状態です。紫外線や雨風の影響を長期間受けた証拠であり、放置すると塗膜の防水性が失われ、屋根材へのダメージが進行します。
●色あせ、艶(つや)の低下
見た目の美観が損なわれるだけでなく、塗膜の保護性能が低下してきている可能性があります。光沢がなくなり、色が褪せてきた屋根は、再塗装の検討時期に差し掛かっているといえます。
●局所的な浮き、小さなひび割れ
塗膜が下地から浮き上がっていたり、細かなクラック(ひび割れ)が入っている場合、塗膜がうまく密着していないサインです。屋根材の膨張収縮や水分の影響が原因であり、放置すると広範囲の剥離に繋がるおそれがあります。
●塗装後の数年以内での剥がれ・はがれ
通常、適切な施工がなされていれば塗装は10年前後は持続します。1〜2年程度で明らかな剥がれが起きる場合、施工不良や塗料の選定ミスが疑われます。このような早期の不具合には、業者の保証が適用できる場合もあるため、迅速な対応が必要です。
こうしたサインに気づいたら、早めに専門業者に点検を依頼するのが望ましいです。特に、塗装後 1〜2 年ほどで剥がれが起きている場合は、施工段階でのミスの可能性が高いため、補修や保証の相談をおすすめします。
剥がれを放置するリスク
●雨漏りのリスク増大
塗膜の剥がれは、防水性が損なわれている証拠です。防水性が失われた屋根からは、雨水が徐々に内部に浸透し、最終的には室内への雨漏りへと繋がります。雨漏りが発生すると、天井や壁のクロスがシミになったり、家具への被害が出る恐れもあります。
●屋根材そのものの劣化加速
塗膜が剥がれることで、紫外線や酸性雨、湿気が直接屋根材に当たり、劣化を加速させます。スレート屋根であれば割れやすくなり、金属屋根であれば錆びや腐食が進行します。こうした劣化が進むと、塗装ではカバーしきれず、屋根材の交換が必要になることもあります。
●建物全体の資産価値の低下
外観の見栄えが悪くなることに加え、屋根からの劣化が建物全体に波及することで、将来的に大規模な補修が必要になる場合があります。不動産としての評価も下がり、売却時に不利となるリスクもあります。
●二次的な健康・快適性の問題
雨漏りや湿気によって室内環境が悪化すると、カビやダニが発生しやすくなります。これらは喘息やアレルギーなどの健康被害を引き起こす原因となり、居住者の生活の質を著しく低下させる恐れがあります。
塗装の剥がれは「見た目だけの問題」ではありません。早期の対応が、建物の寿命や住まいの安全性を守るうえで非常に重要です。
剥がれを防ぎ、屋根塗装を長持ちさせるための対策
適切な下地処理と施工工程の徹底
●高圧洗浄やケレンなどでしっかり除去
旧塗膜や汚れ、コケ、藻、サビなどが残ったままでは新しい塗料の密着が悪くなり、早期の剥がれにつながります。特にケレン(手作業での削り作業)は細部まで丁寧に行う必要があり、仕上がりに大きく影響します。
●屋根材の状態を確認
塗装前に屋根材のひび割れや浮き、水分の含有状態などを確認することが重要です。必要に応じて補修や交換を行わなければ、塗装してもすぐに不具合が生じる可能性があります。
●下塗り・中塗り・上塗りの各工程を正しく実施
それぞれの塗装工程で適切な塗料を使い、乾燥時間を厳守しながら丁寧に塗り重ねることが、強固で耐久性の高い塗膜をつくるポイントです。手を抜いた施工は後々の不具合に直結します。
●塗料の規定膜厚と乾燥時間を守る
塗膜は薄すぎても厚すぎても不具合の原因になります。メーカーの仕様通りの膜厚を守り、乾燥時間を十分に確保することで、塗料本来の性能を引き出すことができます。
屋根材に適した塗料の選定
●屋根材の種類(スレート、金属、瓦など)に応じた塗料選び
屋根材ごとに適合する塗料は異なります。たとえば金属には防錆性に優れた塗料、スレートには浸透性や密着力の高い塗料が必要です。材質に合わない塗料を使用すると、早期剥がれや変色の原因になります。
●紫外線や温度変化、湿気などに強い耐候性の高い塗料を選ぶ
屋根は常に厳しい自然環境にさらされています。ラジカル制御型塗料やフッ素系塗料など、耐候性・耐久性に優れた塗料を選ぶことで、長期にわたり美観と保護性能を維持できます。
適切な施工タイミングと気象条件での工事
●梅雨時や真夏・真冬を避ける
高湿度や極端な温度下での塗装は、塗料の乾燥不良や施工不良の原因になります。気候が安定し、温度が適度な春や秋が最も適した季節です。
●十分な乾燥時間を確保
各塗装工程の間には、塗料が完全に乾燥するまでのインターバルが必要です。この工程を省略すると、層間剥離などの不具合が起きやすくなります。
定期点検とメンテナンス
●チョーキング、ひび割れ、色あせなど初期サインのチェック
これらは塗膜劣化の前兆です。早期に発見して対処すれば、大規模な補修を避けられる可能性があります。
●8〜10 年をめどに再塗装を検討
一般的に屋根塗装の耐用年数は10年程度です。劣化状況によってはそれ以前に再塗装が必要になることもあるため、定期的な点検を行い、適切な時期に再塗装することが重要です。
剥がれが起きてしまったら — 適切な対処と補修方法
部分補修
●剥がれが小範囲なら、補修で対応可能
塗膜の剥がれがごく一部に留まっている場合には、該当箇所を削って下地を整えた後、再塗装することで問題を解決できます。ただし、補修後の色味の差異や再発の有無を注意深く見守る必要があります。
屋根全体の再塗装
●剥がれが広範囲/旧塗膜が劣化している場合は再塗装が有効
全体的に塗膜が劣化している場合には、部分的な補修ではなく、屋根全体を再塗装することで、建物の耐久性や美観を回復させることができます。下地処理から丁寧にやり直すことが重要です。
屋根材の交換/カバー工法
●屋根材自体が劣化/塗装が向かない場合は交換も視野に
屋根材そのものが老朽化していたり、塗装が適さない素材である場合、塗装だけでは十分な耐久性が得られません。こうしたケースでは、カバー工法(既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる)や全面的な葺き替えといったリフォームを検討する必要があります。
まとめ
屋根塗装の剥がれの原因は多岐にわたります。経年劣化・施工不良・屋根材の特性・気象環境など、複合的な要因を理解した上で、適切な対策と定期的な点検を行うことで、大切な住まいを長く守ることができます。

合同会社 HIGH茨城支店は、外壁塗装や屋根塗装、雨樋修理をメインにリフォーム工事を行っております。茨城県に支店を構え、茨城県全域で施工対応が可能となっております。その他にも屋根板金カバー、水回り工事、内装工事など様々な建物のトラブルにも対応しております。
FAQ
よくあるご質問
- 外壁塗装はなぜ必要なのですか?
-
外壁塗装は見た目を美しく保つだけでなく、雨風や紫外線から建物を守る重要なメンテナンスです。
放置するとひび割れや雨漏りの原因になります。 - 塗装のタイミングは築何年くらいが目安ですか?
-
一般的には築10年ごとが目安ですが、立地や使用塗料によって前後します。
チョーキング(粉吹き)やひび割れがあれば早めの塗り替えをおすすめします。 - 工事期間はどのくらいかかりますか?
-
通常は3週間程度です。
天候や建物の大きさにより多少前後しますが、事前にしっかりと工程をご案内いたします。 - 雨の日でも塗装はできますか?
-
基本的に雨天時の屋外塗装は行いませんが、雨の影響を受けない場所であれば作業可能な場合もございます。
状況を見ながら柔軟に対応いたしますので、ご安心ください。 - 工事中は家にいても大丈夫ですか?
-
はい、在宅でも問題ありません。
ただし、足場の設置や洗浄時に多少の音や振動が発生しますので、あらかじめご説明いたします。 - 塗料のにおいは気になりますか?
-
最近の塗料は水性が主流で、においもかなり軽減されています。
気になる方には低臭タイプの塗料をご提案いたします。 - どんな色でも選べますか?
-
はい、基本的に自由に選べます。
カラーシミュレーションや実際のサンプルをご用意し、イメージ通りの仕上がりをご提案します。 - コーキングの打ち替えも必要ですか?
-
はい、外壁塗装と同時に行うのが一般的です。
コーキングが劣化していると、塗装後も雨漏りやひび割れが起きる恐れがあるため、塗装とセットでの施工をおすすめします。 - ご近所へのあいさつはしてもらえますか?
-
はい、当社では工事前にスタッフがご近所様へご挨拶に伺い、工事内容や日程について丁寧にご説明いたします。
また、工事完了後にもご挨拶にお伺いし、近隣の方々への配慮を徹底しておりますので、どうぞ安心してお任せください。 - 工事中に窓は開けられますか?
-
足場にメッシュシートを張るため、窓の開閉は制限される場合があります。
換気や生活への影響を最小限にするよう配慮いたしますので、ご安心ください。 - 見積もりを取ったら必ず契約しないといけませんか?
-
いいえ、もちろんそんなことはありません。
お見積もり・ご相談は無料ですので、他社との比較や検討材料としてお気軽にご利用ください。
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会社概要
- 会社名
- 合同会社 HIGH
- 事業所名①
- 東京本社
〒153-0044 〒153-0044 東京都目黒区大橋1丁目3-8 Bnd Bldg 6F
- メールアドレス
- info@high-inc.jp
- サービスエリア
- 日本全国
- 設立日
- 2022年4月8日
- 事業所名②
- 茨城営業所
〒305-0031 茨城県つくば市吾妻1丁目10−1
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- 代表
- 二宮 俊
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